
入浴剤が入った浴槽(バス・湯舟)
単に「入浴剤」といっても、その種類は多種多様です。
ただ、お風呂で入浴剤を使う人は多いですが、その効果を理解している方は驚くほど少ないです。なんとなく、色や香りなどで、リラックス効果がある程度だと考えている人はたくさんいます。
浴槽につかる際、入浴剤を使用すると睡眠を促す効果があるのでしょうか。
本記事では、
「入浴剤にはどんな効果があり、人体にどのような影響を与えるのか?」を解説させていただきます。そして、
「市販されている入浴剤の中で、睡眠に効果がありそうな入浴剤を、どう選ぶか?」も紹介させていただきますので、ぜひ、参考にしてください。
入浴剤は睡眠を誘う用途の商品ではないが、睡眠効果もある
ドラッグストアや楽天、AMAZONの通販サイトで入浴剤に関する商品説明をチェックしました。
しかし、睡眠を促すことを目的として開発された入浴剤は、ほぼありません。
効能・効果として、あせも、しっしん、にきび、ひび、あかぎれ、しもやけ、荒れ性、疲労回復、血行(血液の流れ)促進、肩のこり、リラックス、神経痛、リウマチ、腰痛、冷え症、痔などが書かれています。
入浴剤には睡眠効果はないのでしょうか?
入浴剤の成分
下表とキャプション(説明文)は、日本浴用剤工業会のホームページ・入浴剤の成分と種類(最終閲覧日:2017年12月4日)からの引用抜粋です。
市販されている入浴剤の成分は厚生労働省の承認許可を必要するため、市販品のほとんどは、無機塩類、生薬類、酵素類、有機酸類、保湿剤、着色剤、香料等が使われています。
主な成分は以下の通りです。
※1 お湯の熱で体が温まって血液の流れが改善され、湯冷めにしにくくなる効果
※2 汚れを落とす効果
| 配合目的 | 主な成分 | |
| 無機塩類 (ミネラル系) |
入浴による温熱効果※1や清浄効果※2を高めたり、湯を軟らかくする。 | 炭酸ナトリウム、炭酸カルシウム、炭酸水素ナトリウム(重曹)、セスキ炭酸ナトリウム、塩化ナトリウム(食塩)、塩化カリウム、硫酸ナトリウム(芒硝)、硫酸マグネシウム、メタケイ酸ナトリウム |
|---|---|---|
| 生薬類 | 入浴による温熱効果※1を高める。 | ウイキョウ、オウゴン、オウバク、カミツレ、コウボク、米発酵エキス、ジュウヤク、ショウブ、センキュウ、チンピ、トウキ、トウヒ、トウガラシ、ニンジン、ユズ、ヨモギ、ボウフウ、ハッカ葉、ショウキョウ、甘草、ケイヒ |
| 酵素類 | 皮膚を清浄にする(汚れを落とす)。 | パパイン、パンクレアチン、蛋白質分解酵素 |
| 有機酸類 | 重曹等の炭酸塩と組み合せて配合し、湯のpH(ペーハー・水中の水素イオンの濃度)を調整して炭酸ガスを発生する。 | コハク酸、フマル酸、リンゴ酸、クエン酸、マレイン酸、酒石酸、乳酸 |
| 保湿剤(油成分を含む) | 肌をしっとりさせる。 | 液状ラノリン、ホホバ油、グリセリン、カゼイン、ステアリルアルコール、オリーブ油、大豆油、流動パラフィン、白色ワセリン、プロピレングリコール、脱脂粉乳、スクワラン、ハチミツ、ポリエチレングリコール、コメ胚芽油 |
| 着色剤 | お湯に色をつける。 | リボフラビン(ビタミンB2)、カロチン、クロロフィル、色素[黄色202号-(1)、黄色4号、青色1号、緑色201号、緑色204号等] |
| その他 | 無水ケイ酸、カンフル、サリチル酸メチル、テレビン油、メントール、デキストリン、酸化チタン、香料 |
ご覧の通り、入浴剤には実に様々な成分が配合されていることがわかります。
入浴剤の種類は6種類
下表は、日本浴用剤工業会のホームページ・入浴剤の成分と種類(最終閲覧日:2017年12月4日)からの引用抜粋です。
入浴剤は、構成成分により大別して6種類あります。
最近ではいくつかの成分の複合タイプが多く発売されています。
また、剤型(形状)として、粉末や顆粒、錠剤、液体、あるいはカプセルタイプなどが市販されています。
成分と剤型(形状)の一般的な関係は以下の通りです。
| 入浴剤の種類 | 主な構成成分 | 主な剤型 (形状) |
| 無機塩類系 (ミネラル系) |
無機塩類を主成分とし、保湿剤、色素、香料、その他の成分を添加したもの。 | 粉末 顆粒 |
|---|---|---|
| 炭酸ガス系 | 炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム等の炭酸塩と有機酸類を組み合わせて配合し、保湿剤、色素、香料、その他の成分を添加したもの。 | 錠剤 粒状 |
| 薬用植物系 (生薬系) |
生薬類をそのまま刻んだものと、生薬エキスを取り出して無機塩類等と組み合わせたものがある。 | 粉末 顆粒 液体 生薬の刻み |
| 酵素系 | 酵素を配合したもので、無機塩類と組み合わせることが多い。 | 粉末 顆粒 |
| 清涼系 | 無機塩類系や炭酸ガス系の基剤に、清涼成分等により冷感を付与させ、入浴後の肌をサッパリさせたもの。 | 粉末 錠剤 |
| スキンケア系 | 保湿成分を含むもの。白濁するものや無機塩類に保湿成分を含ませたもの。 | 液体 粉末 |
以下は、上記の表を補足説明しています。
・無機塩類(ミネラル系)
ミネラルが主成分。最大の特徴は、塩類が皮膚の表面のたんぱく質と結合して膜を作ります。
この膜が身体の熱の放散を防ぐために、入浴後の保温効果が高く湯冷めしにくくなります。代表格が、バスソルトです。
・炭酸ガス系
皮膚から炭酸ガスが体内に吸収され、血管を広げる作用が発揮され、血圧が下がり、血行が良くなります。
・クール系
メンソールやペパーミントオイルなどの清涼感のある成分が配合されている入浴剤で、入浴後の肌をさっぱりさせてくれます。
・酵素系
タンパク質分解酵素が含まれます。
毛穴の奥の汚れや皮膚の表面の汚れを酵素の力で落としやすくするため、洗浄力が高いです。
肌が弱い人には向かない場合があります 。
・生薬系
成分は漢方薬がベース。ショウガやミカンの皮などを配合。
香りが豊かなのが特徴。どの生薬を利用するかで効果は異なりますが、共通して「血行促進効果」と香りによる「リラクゼーション作用」が期待できます。
・スキンケア系
白濁した濁り系が多い。保湿成分が含まれ、皮膚の角質をなめらかにしてくれます。カサカサの肌を潤す効果が期待できます。
ひび、あかぎれ、あせもなどの予防もしてくれます。
また、冬の肌荒れが気になる人におすすめです。
私がおすすめする入浴剤は、無機塩類(ミネラル系)
自宅の湯舟で6種を試用した結果、睡眠効果を感じるおすすめの入浴剤が以下でした。
クナイプ グーテナハト バスソルト ホップ&バレリアンの香り

ドラッグストアの「マツモトキヨシ」というお店で購入しました。
商品袋表面の女性が心地よく眠っている写真と、裏面に書かれた「天然岩塩」や「天然ミネラル」、「やすらぎバスタイム」という言葉で、睡眠と関係があると判断しました。
心地よい香りがする入浴剤であることも睡眠にはとても重要だと感じました。
アロマオイル配合や天然ハーブを使用した入浴剤を使うことで、気持ち良いバスタイムが過ごせます。
ホップとバレリアンは不眠に効果があるハーブです。
この2つを配合した「クナイプ」の入浴剤は、市販製品の中でもトップクラスの人気です。
入浴剤の色は青で、香りはスパイシーな甘い香りです。この入浴剤を使用した夜は、確かにぐっすり眠れました。
入浴剤の香りには好みがあるため、お試しをして自分に合うかを確かめてから購入することをオススメします。
まとめ
以下、睡眠の質を高める入浴剤の効果を整理しました。
- 無機塩類(ミネラル系)の入浴剤は温熱効果(お湯の熱で体が温まって血液の流れが改善され、湯冷めにしにくくなる効果)があり、睡眠の質を高める
- 炭酸ガス系の入浴時には血行(血液の流れ)を良くする効果がある
- アロマが含まれた入浴剤には睡眠の質を高める効果がある
たくさんの種類の入浴剤が販売されています。
同じ入浴剤を使用するにしても、睡眠への効果の程度は、個人の体質や個体差で変わります。
近くのドラッグストアで、1袋(1回使用)数百円で買うことができます。
入浴剤をいくつか手に入れて、あなたの体質に合う入浴剤を探すのがよいでしょう。



