
「不眠症なのか夜型の人間なのか分かりません。」
「何時間しか寝れなかったら不眠症と診断されますか?」
「寝つきが悪く、布団に入っても1時間~2時間眠れないことがしょっちゅう。最近はもっとひどくて、11時に布団に入ったはずなのに3時、ひどい時は4時か5時まで眠れません。」
これって不眠症?
本記事で解説していきます。
不眠の相談で医療機関を訪れる前に
睡眠専門の医療機関はまだ全国に少なく、近所の医療機関で相談されても、お医者さんが熟知していないために適切でない処置になる場合はあります。
実際、私も行きつけの内科クリニックで不眠の悩みを度々相談しました。
が、結局、こちらが懇切丁寧に症状を説明しても、不眠症か否かは診断せずに、イライラや不安を和らげるための精神安定薬「デパス」を少量処方されるだけです。
では睡眠専門医を探すかという話の前に、不眠症の中身を事前に知っておけば、時間も費用もあまりかからず好都合かもしれません。
次章で不眠症そのものを説明します。
不眠症は継続的に起きる症状
タイトルからも一時的に起きる不眠は、神経質に考えなくても大丈夫です
以下3点を満たした場合に不眠症と言えます。
- 4つの訴えのいずれかがある事。
- 夜間なかなか眠れず寝つくのに普段より2時間以上かかる症状(=入眠障害)
- いったん寝ついても夜中に目が醒め易く2回以上目が醒める症状(=中間覚醒)
- 朝起きたときにぐっすり眠った感じの得られない症状(=熟眠障害)
- 朝普段よりも2時間以上早く目が醒めてしまう症状(=早朝覚醒)
- 上記の不眠の訴えがしばしば見られ(週2回以上)、かつ少なくとも1ヵ月間は持続する事
- 不眠のため自らが苦痛を感じるか、社会生活や仕事(業務)が妨げられる事
精神的なストレスや身体的苦痛のため一時的に夜間良く眠れない状態は、不眠ですが不眠症とは言いません。
不眠症は睡眠障害の1つ
5人に1人が1ヶ月以内に経験する不眠症。
不眠症イコール睡眠障害ではありません。
睡眠障害は睡眠に関する病気の総称で、不眠症は、睡眠障害の1つ。

不眠症とは「眠る時間が充分にあるのに、十分な良い睡眠を得られず日常生活に支障をきたす状態」です。
つまり、睡眠時間が足りなくて寝不足の場合は不眠症とは言いません。
まず毎日の睡眠時間をどう確保するかを真剣に考える必要があります。
不眠症と混同される他の睡眠障害
以下は不眠症と間違えやすいですが、別の病気です。
●過眠症(ナルコレプシーなど)
「睡眠時間を十分とって熟睡した翌日も、ひどい眠気が襲い居眠りしてしまう」
日中に耐えがたい眠気、居眠りが毎日の様に繰り返し見られる状態で、少なくとも1ケ月間は持続。
そのため社会生活または仕事が妨げられ、苦痛であると感じるもの。
私の伯母がこの病気を持っていて大変でした。
毎週お昼時に伯母の家に訪れてこちらが話し出すと、伯母だけ居眠りを始めるのでいつも不思議に感じていました。
●睡眠時無呼吸症候群(SAS)
夜間の睡眠中に呼吸が止まっては大きないびきをかいて呼吸を再開する、を繰り返します。
夜間の睡眠が慢性的に妨げられるため、朝起床した際はすっきりせず、日中は強い眠気や全身に倦怠感が毎日のように起こり社会生活が妨げられる病気。
本人が自覚することは大変難しい病気で、すぐそばで寝る相手が居ないと分かりません。
私の父がこの病気であると判明したのも、同じ寝室で母が寝る環境にあったからでした。
●むずむず脚症候群
就床時に下肢に不快な異常感覚が生じ、動かさないといられない
●周期性四肢運動障害
寝入りばなにふくらはぎや足先がびくつく
●概日リズム睡眠障害
睡眠と覚醒のリズムが狂ってしまい、昼夜逆転(睡眠相後退症候群など)
不眠症?と思ったら睡眠日誌を書こう
不眠症の診断では、患者さんからの申告による症状の詳細が、治療方針を決める重要な判断材料になります。
日頃から睡眠の状態を記録し、その内容をお話しいただければ診断が的確に進みます。
睡眠状態の記録におすすめしたいのが、「睡眠日誌」を書くことです。
日頃の睡眠の様子を大学ノートに記入したりファイルに書き込んでPCに保存したり、管理の仕方は何でもOKです。
就寝時間や起床時間、中途覚醒や早朝覚醒があったか否かなど記載しましょう。
その日ストレスや不安で眠れなかった事を書き留めておくとより良いでしょう。
睡眠日誌の内容をお話しするかお見せすることで、医師にとって治療方針を決める上で非常に大きな助けとなります。
また睡眠日誌はご自身の睡眠を管理し、生活の改善を考える上でも非常に役立ちます。
以下は、私がテキストファイルで記録しPCに保存する睡眠日誌の一部です。
就寝前後の行動内容
17:00頃 コーヒー(カフェイン)を飲み終える
19:00頃 30分間、ウォーキング
19:30頃 30分間、夕食
0:15頃 15分間、浴槽浴(湯温39℃)
0:15頃 PCの電源を落とす
0:35頃 爽眠αを4錠飲む
0:35 寝床に就いて消灯
8:36頃 目が覚める
8:37 起床
中途覚醒が0回(:)
早朝覚醒が0回(:)
朝方(8:49)は温度24℃湿度55%で快適。
起床直後、体の一部(眼や頭など)に少し疲れがあるが、眠気はなくスッキリ起きられる。
日中にあくびが出たり眠気が襲うことはない。
不眠症を自己診断する方法1
不眠症であるか否かを考える国際的な尺度が以下です。
「アテネ不眠尺度」(AIS)
世界保健機関(WHO)が中心になって設立した「睡眠と健康に関する世界プロジェクト」が作成した世界共通の不眠症判定法に基づいたもので、自分の不眠の度合いをはかる目安として、世界共通で使われています。
8つの質問に対する回答を最大24点で数値化し、客観的に不眠度を測定できます。
●やり方…過去1カ月間に、少なくとも週3回以上経験したものに当てはまるものにチェックしてください。




